2008年 11月 03日
使い手と一緒に作る
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先日、「お茶の水UD研究会」にて柳澤忠氏の「医療施設における建築」についての話を伺った。
氏は学生の頃に「建築内における人の動線の研究」を始めたという。美術館の動線を調べたところ、一番見せたい絵画を来場者が見ていないことに気づいた。部屋の中で一番目立つであろう特等席に置いたはずなのに、ほとんど素通りしてしまっている。間取りなのか、空間の大きさなのか、設備のレイアウトなのか、何かが影響して人の動きを規定しているわけだが、「建築は人の動きを規定するもの」だということを再認識したという。
特に病院は人の動きが激しい。技師と看護婦の動線が生産性と、更には安全性(感染等)にも大きく影響するという。施設内の設備、間取りなどを人の動線を考慮して設計することで、高い生産性を生み出し、安全性をも確保し医療行為自体にも影響を与えることが出来る。
同席した同僚からなかなか切れのいい質問。「建築家が想定した動線を元に設計しても、そこで働く人が想定外の使い方をしてしまわないか?」
氏は「使う人と一緒に考えないとダメ」だという。原寸のモックを庭に作り、技師、看護婦と一緒になって間取り、設備のレイアウトを考える。そして、技師、看護婦自身が自分の研究成果だとして学会発表するくらいまで思い入れられるようになるのが理想的だという。そして建築家は、ただそれをサポートするだけで、あくまで主役は使い手であるべきだと。
「使い手と一緒に作る」
そんなプロセスがとれれば、「使い手と作り手」 お互いが幸せになれるんだろうな。
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氏は学生の頃に「建築内における人の動線の研究」を始めたという。美術館の動線を調べたところ、一番見せたい絵画を来場者が見ていないことに気づいた。部屋の中で一番目立つであろう特等席に置いたはずなのに、ほとんど素通りしてしまっている。間取りなのか、空間の大きさなのか、設備のレイアウトなのか、何かが影響して人の動きを規定しているわけだが、「建築は人の動きを規定するもの」だということを再認識したという。
特に病院は人の動きが激しい。技師と看護婦の動線が生産性と、更には安全性(感染等)にも大きく影響するという。施設内の設備、間取りなどを人の動線を考慮して設計することで、高い生産性を生み出し、安全性をも確保し医療行為自体にも影響を与えることが出来る。
同席した同僚からなかなか切れのいい質問。「建築家が想定した動線を元に設計しても、そこで働く人が想定外の使い方をしてしまわないか?」
氏は「使う人と一緒に考えないとダメ」だという。原寸のモックを庭に作り、技師、看護婦と一緒になって間取り、設備のレイアウトを考える。そして、技師、看護婦自身が自分の研究成果だとして学会発表するくらいまで思い入れられるようになるのが理想的だという。そして建築家は、ただそれをサポートするだけで、あくまで主役は使い手であるべきだと。
「使い手と一緒に作る」
そんなプロセスがとれれば、「使い手と作り手」 お互いが幸せになれるんだろうな。
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by isoamu
| 2008-11-03 23:48
| ユニバーサルデザイン