講演 その後
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随分前の話ですが、以前行ったクリエーターズソサイエティの講演後、アンケートを実施していました。50名程の参加者の内、26名の方に記入頂きましたが、その中で特徴的なものを幾つかご紹介したいと思います。
当日は"音のないプレゼン”を行いました。これが一番印象に残ったようですね。”音のない=耳が聞こえない”状態を体験すると、視覚情報というのはいかに豊かだったのかを再認識させられます。でもこれで感じたことは、日常の至る所にある普通のこと。一つの感覚を遮断すると、残りの感覚がより鋭敏になるんですよね。これが新しい気づきにつながります。
『 音のないプレゼンテーションにはおどろきました。プレゼンも加えることが多く、本質が見えないようになってきている気がしました。一度、引いていくプレゼンを考えてみたいと思いました。』
『 音のないプレゼンでは、まるで今にもその音(声や、コンコンという足音など)まるで聞こえてくるかのようで、すごくひきこまれました。』
『 五感で楽しめました。共感して考えることは大切だと思いました。』
『 プレゼンも引き込まれる感じがあって、良い経験ができました。』
『 海外で作られた資料を日本で紹介するのが、一つの大きな仕事なので、プレゼンの仕方について考えさせられました。言語に関係なく伝わるプレゼンというものを考えていきたいと思います。』
『 声をOFFした後は、スクリーンが半分見える席でしたが、集中し、想像することで、何を伝えたいのかを理解することが出来ました。』
今のユニバーサルデザインに対する問題意識に加え、障がい者に対する見方を変えると新たな可能性につながることをお話しました。なかなか一般化できないアプローチではありますが、だからこそ可能性を秘めているのだと思っています。
『 UD商品を実際に扱う業種にいるので、とても面白く感じました。「便利だけでいいの」という言葉は実際にお客様からもよく言われるので、まさにその通りという感じでした。第二段があることを期待しています。』
『 一般的に言われているユニバーサルデザインに比べてもっとクリエイティブで可能性を感じました。』
『 とても参考になりました。今考えているデザインのど真ん中を突かれた感じです。』
『 とても楽しく、前向きな気持ちになりました。UDの概念が変わり、クリエイティブの助けになるきっかけが出来ました。』
『 福祉の目的で作られた用具たちが健常者にも広まり、一般化されている事実に驚きました。手話を日常生活の中で使えたら素敵だと思います。目的を持って作ったものが、実は思っていた利用者以外にも広まるということもあるのだなと、とても刺激を受けました。』
『 盲目の方に生活しやすくデザインしたものが、実が五体満足の人たちの生活もかなり豊かになっているということがわかりました。日本人の商品に対するデザイン性は意味のあるものが多いのだと思いました。』
最後に、私自身とても感銘を受けたコメントを掲載します。
『 (大きな気づきは)障がいのある人もそうでない人も、一つのデザインや物事を通じてお互いに新たな情報や感覚を得ることが出来るということでした。今まで私は障がいのある方に対して「何か役に立ちたい」という思いが強く、何が出来るだろう気負ってしまう部分がありましたが、大切なことは「共に感じ、生きる」ということだとわかり、それは障がいがあるなしということは関係なく、人と人がつながれる素晴らしいチャンスなのではないかと思いました。』
講演内容はコチラ 次回はISL unpluggedにて
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