2008年 08月 31日
バリアフリートラベル 8
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■ 車イスで行けない所は、デジカメで伝えあおう
歴史的建造物は、もれなく段差が多い。今回見学にいった「景徳宮」も段差ばかりで、スロープの設置は部分的だった。周りの方々のサポートもあり、ある程度は見学することができたが、途中から車イスだけ迂回路に回されてしまった。
同じ入場料を払っているはずと文句も言いたくなるが、迂回したコースは回廊をいくつも渡っていくもので、3~4m間隔に20cm程の段差がある。担ぎっぱなしで移動するしかないが、サポートの負担もかなりなものだろう。当然、全てにスロープを渡せば車イスでも移動できるが景観への影響も懸念される。とても難しい問題だ。
とその時、車イスのM嬢から 「これで写真撮ってきて、あとで教えて」 とデジカメを渡された。これならばリアルな体験を共有することは出来ないが、どんな所だったかイメージは伝えられる。
以前、目の見えない方が「写ルンです」を愛用している話を聞いたことがある。「目が見えないのになぜ?」と思ったが、旅行から帰ってきた時に、自分が撮影した写真を家族に見せたいのだという。「へーこんなところに行ってきたんだ。」「キレイなところだね」などコミュニケーションツールとして使っているのだそうだ。また、カメラならばどれでもいいという分けではない。「写ルンです」はパンフォーカスというレンズの被写界深度を利用して1m~∞までピントがあったように撮影できるが、これにより被写体を目視できなくとも撮影したい”方向”にカメラを向けるだけで撮影できる。オートフォーカス搭載カメラの場合、撮影したい被写体に確実にカメラを向けないとフォーカスが働かず、またそうしないとシャッターが下りないことがある。更に、「写ルンです」であれば、フィルム巻上げが「ジージージー ガシャッ」と音をたて、目が見えなくともハッキリとわかることもポイントだ。
すべてをフラットにするのは難しいと思う。またすべきではないという意見も一定の理解はできる。リアルな体験は出来ないが、デジカメを使って行って来たところを共有しあえば、一緒に楽しむことは出来る。
車イスで行けない所は、デジカメで伝えあおう。
以下に他のエントリーを掲載しております。お時間あれば是非ご覧ください。
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歴史的建造物は、もれなく段差が多い。今回見学にいった「景徳宮」も段差ばかりで、スロープの設置は部分的だった。周りの方々のサポートもあり、ある程度は見学することができたが、途中から車イスだけ迂回路に回されてしまった。
同じ入場料を払っているはずと文句も言いたくなるが、迂回したコースは回廊をいくつも渡っていくもので、3~4m間隔に20cm程の段差がある。担ぎっぱなしで移動するしかないが、サポートの負担もかなりなものだろう。当然、全てにスロープを渡せば車イスでも移動できるが景観への影響も懸念される。とても難しい問題だ。
とその時、車イスのM嬢から 「これで写真撮ってきて、あとで教えて」 とデジカメを渡された。これならばリアルな体験を共有することは出来ないが、どんな所だったかイメージは伝えられる。
以前、目の見えない方が「写ルンです」を愛用している話を聞いたことがある。「目が見えないのになぜ?」と思ったが、旅行から帰ってきた時に、自分が撮影した写真を家族に見せたいのだという。「へーこんなところに行ってきたんだ。」「キレイなところだね」などコミュニケーションツールとして使っているのだそうだ。また、カメラならばどれでもいいという分けではない。「写ルンです」はパンフォーカスというレンズの被写界深度を利用して1m~∞までピントがあったように撮影できるが、これにより被写体を目視できなくとも撮影したい”方向”にカメラを向けるだけで撮影できる。オートフォーカス搭載カメラの場合、撮影したい被写体に確実にカメラを向けないとフォーカスが働かず、またそうしないとシャッターが下りないことがある。更に、「写ルンです」であれば、フィルム巻上げが「ジージージー ガシャッ」と音をたて、目が見えなくともハッキリとわかることもポイントだ。
すべてをフラットにするのは難しいと思う。またすべきではないという意見も一定の理解はできる。リアルな体験は出来ないが、デジカメを使って行って来たところを共有しあえば、一緒に楽しむことは出来る。
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by isoamu
| 2008-08-31 20:52
| ユニバーサルデザイン