フンデルト・ヴァッサー 自然との共生 「緑化」
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テラス、天井、壁などいたる所に緑が存在する。自然と人間との共生を、こうした形で建築に展開している。

「上からは家は何も見えない。ただ森と牧草地だけ。水平なものは自然に属し、垂直なものは人に属する。」
出典:フンデルト・ヴァッサーの建築
「バウハウスの精神性が何十年も前に袋小路であるとわかったのに、人々が今もなお、人間と自然を軽蔑して家を建てているのは、信じがたい。建築における醜さは、環境にとっても危険な毒素である。 ~中略~ よい家は、ふたつのものを結合させなければならない。自然との調和と、個々の人間の創造である。 ~中略~ 人間は自然の客人であり、しかるべきふるまいをしなければならない。 ~中略~ 人間は、家を建てる際に自然から不当に奪ったものを返し、屋根の上に載せなければならない。」
出典:フンデルト・ヴァッサーの建築
現在では、屋上緑化など環境に配慮した様々な取組みがなされているのは周知の通り。2005年の愛知万博では、”壁面”緑化の試験運用がされていたのが記憶に新しい。ヴァッサーはそれらを1980年代に実践していたことになる。
アルゼンチン生まれの工業デザイナーにして建築家でもあるエミリオ・アンバサス(1943~)も、ヴァッサーと同じ思想を持って建築設計していることをご存知だろうか。(下写真:福岡市 アクタス福岡)

出典元:Amazing Green Building: The ACROS Fukuoka
他の建築ワークもご覧いただくと、よりその類似性を感じて頂けると思う。
→エミリオ・アンバサス「Recent Work」
実際の建築現場で苦労しているカミさんは「雨漏り対策など施工費かさむ。維持も大変」ともらすが、フンデルト・ヴァッサーは「環境と人体に対する多大な好影響を考えると、施工費、維持費はそれほど高いものではない。人々が幸福になるのだから、幸福は金銭では測れない」という。こうした環境への配慮にコストをかける意識が広く養成されるのは、いつのことになるのか。私も自信はない <(_ _)>
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