日本のしきたり
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上写真出典元:熱田神宮(神社仏閣めぐり)
古来より、日本人は農業を生活手段としてきました。そして、農業の収穫は天候に大きく左右されることから、自然に対して「畏敬の念(=神を見出す)」を感じるようになったといいます。世に存在する全てのものに神が宿っているという「八百万(やおよろず)の神」という考え方も、こうしたことを背景に生まれてきたものなのでしょう。
ところで、昨今の環境に対する意識の高まりに反し、実際の生活の場面で、私たちは消費による環境への影響を切実に感じることは少ないのではないでしょうか。自分の生活が、どのように環境に影響するのか、具体的に可視化されるなどしなければ、当事者意識はなかなか醸成させません。と、こうして考えると、近代においては非現実的だけれども、自然を尊ぶ気持ちにさせる「八百万の神」という考え方は、環境に対する配慮の意識付けとしては極めて合理的であったのかもしれません。
日本の古来からの考え方(風習、しきたり)を見直そうとする動きはいたるところでされていると思いますが、こうも生活様式が変わってしまっては、現代に適応させることはなかなか難しい。少なくとも、日本の風習、しきたりを表面的に捉えて、そのままスライドさせるのではなく、そもそもの”意味”を捉えた上で、どう活かすかを考えるべきでしょう。

飯倉 晴武 / / 青春出版社
スコア選択: ★★★
この本は、日本の”風習、しきたり”を日本の”知恵”として捉え、その本来の意味を解説してくれています。このように改めて、その意味を捉えてこそ、日本の風習、しきたりを現代社会に活かせるのではないかと思います。
っていっても、難しいよね m(_ _)m



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