2008年 01月 14日
議論の可視化 ~グラフィックファシリテーション~
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"グラフィックファシリテーション"という職能を知ったのは、某コミュニティで「やまざきゆにこ」さんにお会いしたのがきっかけだ。「会議に”水森亜土”がいる感じ」と説明頂いたのを覚えているが、なるほど言いえて妙だと関心したことを覚えている。(と同時に年もバレる?!)
会議では、可能な限りファシリテーター(=司会者)と筆記担当を設定した方がいい。議論は常に道を外れ、その議論の目的自体も忘れがちになる。議事を白板に残し、いつでも議論の道筋が確認できるようにして、適宜 軌道修正する人が必要である。
因みにデザイナー同士で議論する場合は、議事がイラスト化される場合が多い。そもそも議論の対象が「製品のカタチ」だったりするからイラスト化は必然だし、そうした素養を持った連中の集まりだから自然とそうなる。しかし、他部門との打ち合わせでこれをやると非常に驚かれる。通常 研究者/企画者通しの議論では、発言は文章として議事に展開される。それがその場でイラスト化されるのだから、驚くのも当然だろう。そして、このイラスト化によって達成すべき目標が一挙に共有されることがある。文章で書いていたときは「ピン」ときていなかったのが、イラスト化すると「そうそう それ!」となる。イラストによるファシリテーション効果は以外に大きい。
「やまざきゆにこ」さんは、前述のような「製品のカタチ」など具体物ではなく、議論の流れなど抽象的なことも表現されている。イラストレーターとしてのスキルも十分持ち合わせていらっしゃる方で、会議の雰囲気も伝わる楽しいイラストが展開されている。そして参加者自身がイラスト化されて登場しているのも特徴的だ。インハウスのデザイナーが行うものとはかなり趣が異なっている。
グラフィックファシリテーションによる効果は以下のようなところだろうか。
1)内容が要約されていて短時間に理解できる。
・これは文章でも同じことが言えるが、単なる箇条書きよりも効果が高いように思う。
2)イラストは一覧性が高く一見して内容が理解できる。
3)イラストは議事を読む気にさせてくれる。
4)イラストの雰囲気によって場の雰囲気も感じとれる。
5)イラストは場を和ませてくれる。
6)イラストは新たな発想を誘発してくれる。
おそらくご本人によれば、もっと様々な効果を感じていらっしゃると思うが、私がWebを斜め読みした程度の前提ではこんなところか。
実際に”体験”してみたいところである。
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by isoamu
| 2008-01-14 09:24
| デザインマネジメント