2007年 09月 23日
エイブル・アート・ワークショップ2007 「共生社会をデザインする」
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エイブル・アート・ワークショップ2007 「共生社会をデザインする」 ~インクルーシブデザインの手法を通して~
本ワークショップは、9月13~15日 富士ゼロックス 塚原研修所(神奈川県南足柄市)で開催された。
障がい者からの気づきは自分自身も体験している所であり、そして、私の最近の興味は、どう「カタチ」に繋げていくのかのプロセスとアプローチ。本ワークショップの体験を私自身のテーマに生かしたいのが参加の動機だ。
初日は、講演とワークショップのオリエンテーション。
ユニバーサルデザインと対比して語られたソーシャルインクルージョンの概念、障がい者との関わりから気づかされたコミュニケーションの本質等々 本ワークショップの根底に流れる思想を共有。
関連エントリー
・ユニバーサルデザインとインクルーシブデザインの違い
・共生社会をデザインする
ワークショップのオリエンテーションでは、最初に九州大学の平井先生からインクルーシブデザインについての説明。
関連画像(イソムラ撮影)
・Inclusive Design
「20名」の参加者で「6チーム」が作られた。それぞれのグループには、何らかの障がいを持つ方が加わる。私のチームには目の見えない方が参加。
2日目からようやく作業がスタートする。
まず各チーム毎、街に繰り出す。目的は障がいを持つ方と一緒に行動し、観察することで、何かしらの気づきを得るというもの。その気づきを元にワークショップ最終日には製品、サービスなどの提案をする。
観察する上でのガイダンスとして以下が渡された。「普遍的概念」への落とし込みがイメージできずに使わずじまい。
観察とインタビューによって得られた気づきを時間軸に沿って、メンバー全員でポストイットに書き出す。漏れなく共有できたように思う。普段、私自身は模造紙に筆記係が書き出す方法を取っているが、こちらの方が網羅性はあるだろう。一方で、重複するものも多く整理に時間を要す。
得られた気づきの中からどれにフォーカスすべきか?このプロセスが最もセンスが問われるところ。グルーピングの軸を変えてみたが、ピンと来るものは少なかった。結局はメンバー全員に「主観でいいから・・・」として何にフォーカスすべきか問うてみる。想いはズレていなかったのか、さほど苦労もせずフォーカシング。
テーマが絞れれば、あとは普段のデザインプロセス通り展開すれば難しいことはない。私のグループには、私含め3名のデザイナーがいた。簡易的なブレストから発想を展開し、ラピッドプロトから着想を得る。デザイナーがいないグループもあったように思うが、気づきのまとめ方、着想をカタチにまとめる、プレゼン方法など苦労をされたように感じる。
私のグループには、主に認知症の方の社会復帰に従事されている方がいたが、障がい者を取り巻く様々な問題に直面されているためか、本質的な指摘が多くだされた。どうしても、メーカーにいるとハード発想に陥り、生活・社会がどうあるべきかの視点が欠落しがち。
改めてラピッドプロトの重要性を知る。「作るまでもないだろう」というものでも、やはり作ってみると違う。
つづく
___
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本ワークショップは、9月13~15日 富士ゼロックス 塚原研修所(神奈川県南足柄市)で開催された。
障がい者からの気づきは自分自身も体験している所であり、そして、私の最近の興味は、どう「カタチ」に繋げていくのかのプロセスとアプローチ。本ワークショップの体験を私自身のテーマに生かしたいのが参加の動機だ。
初日は、講演とワークショップのオリエンテーション。
ユニバーサルデザインと対比して語られたソーシャルインクルージョンの概念、障がい者との関わりから気づかされたコミュニケーションの本質等々 本ワークショップの根底に流れる思想を共有。
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・ユニバーサルデザインとインクルーシブデザインの違い
・共生社会をデザインする
ワークショップのオリエンテーションでは、最初に九州大学の平井先生からインクルーシブデザインについての説明。
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・Inclusive Design
「20名」の参加者で「6チーム」が作られた。それぞれのグループには、何らかの障がいを持つ方が加わる。私のチームには目の見えない方が参加。
2日目からようやく作業がスタートする。
まず各チーム毎、街に繰り出す。目的は障がいを持つ方と一緒に行動し、観察することで、何かしらの気づきを得るというもの。その気づきを元にワークショップ最終日には製品、サービスなどの提案をする。
観察する上でのガイダンスとして以下が渡された。「普遍的概念」への落とし込みがイメージできずに使わずじまい。
観察とインタビューによって得られた気づきを時間軸に沿って、メンバー全員でポストイットに書き出す。漏れなく共有できたように思う。普段、私自身は模造紙に筆記係が書き出す方法を取っているが、こちらの方が網羅性はあるだろう。一方で、重複するものも多く整理に時間を要す。
得られた気づきの中からどれにフォーカスすべきか?このプロセスが最もセンスが問われるところ。グルーピングの軸を変えてみたが、ピンと来るものは少なかった。結局はメンバー全員に「主観でいいから・・・」として何にフォーカスすべきか問うてみる。想いはズレていなかったのか、さほど苦労もせずフォーカシング。
テーマが絞れれば、あとは普段のデザインプロセス通り展開すれば難しいことはない。私のグループには、私含め3名のデザイナーがいた。簡易的なブレストから発想を展開し、ラピッドプロトから着想を得る。デザイナーがいないグループもあったように思うが、気づきのまとめ方、着想をカタチにまとめる、プレゼン方法など苦労をされたように感じる。
私のグループには、主に認知症の方の社会復帰に従事されている方がいたが、障がい者を取り巻く様々な問題に直面されているためか、本質的な指摘が多くだされた。どうしても、メーカーにいるとハード発想に陥り、生活・社会がどうあるべきかの視点が欠落しがち。
改めてラピッドプロトの重要性を知る。「作るまでもないだろう」というものでも、やはり作ってみると違う。
つづく
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by isoamu
| 2007-09-23 09:53
| インクルーシブデザイン