プレゼンも伝え方次第
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お見合い会社「デェスティナジャパン」の車内広告(上写真)を見かけると、ついツッコミみたくなる(笑)
ターゲットの想定が「あからさま」過ぎて、ちょっと馬鹿にされている感もなきにしもだが、内容がないものを「こうも表現できるものか」と感心する。
男性向
・人生のパートナー選びは最重要プロジェクト。信頼できるプロに依頼したい。
・新しい3つの付加価値
(1)エージェントサーチ機能
(2)マッチメーキング機能
(3)アドバイス・カウンセリング機能
・あなたのような、時間価値、出会い価値の高い人が登録
会社で常用する言い回し(下線)を使っている所がなんとも微笑ましい。「プロ」って言われるとすごい出会いを期待してしまうが、そもそもここでいう「プロの定義」がよう分からんから、本当に信頼していいものやら。結局のところ「経験が豊富」というのが、ここでいう「プロ」らしい。
極めつけは「3つの付加価値」
「エージェントサーチ機能」「マッチメーキング機能」「アドバイス・カウンセリング機能」
異なる機能が「3つ」ありそうだが、同じコトの言い換えをしているだけ。結局の所「スタッフが丁寧にマッチングを図っている」ということ。
「時間価値」「出会い価値」の高い人も、何だかすごそうだけども、要は「年収が高くて忙しい人」ってことを言い換えているだけ。そして、わざわざグラフを使っているところが、これまた微笑ましい。(MacのCM思い出しますね)
女性向
・結婚に妥協はしたくない。私の運命の人は世界の中から選びたい。
・日本、アメリカ、イギリスに拠点を置き、手作りのマッチメーキング
・恋の舞台はもはやボーダレス。
デェスティナでグローバルな出会いを探してみませんか。
相変わらず内容は無いが、女性の感覚にフィットしそうなワード(下線)が並んでいますね。
男性向けに表現されている「エージェントサーチ機能」「マッチメーキング機能」「アドバイス・カウンセリング機能」は、結局のところ「手作りのマッチメーキング」なんですよ。
さて、端的にいうと「デェスティナジャパン」の価値は、「海外にも拠点がある」「スタッフが懸命にマッチングを図っている」ただそれだけ。実の所、他の数あるお見合い会社となんら変わらないのだが、「価値あるもの」のように工夫して伝えようとする意思は感じる。
先日、部門賞選定プレゼンに向けての打ち合わせ中に感じたのが、プレゼンとはやってきたことを正直に伝えることではなく、「どう価値があるか」を効果的に伝えられるかどうかだということ。伝え方によって評価は変わってきます。いかに価値ある活動だったか、そう感じさせるシナリオが必要です。「デェスティナジャパン」のように(事例としては適切じゃないけどね)、同じ事象でも、いろんな伝え方がありえる。いかにも意義あるかのように、いかにも価値があるかのように語れるかは、プレゼン能力の一つだと思います。
もちろん「すごそうだけど、内容はないね」と思われないようにする必要はありますけどね。


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