ガイドラインからデザインは生まれない
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しかし、ガイドラインからデザイナーは発想できるだろうか?
デザイナー以外の人間、例えば、ソフトウェア技術者が開発するソフトのユーザビリティ性を向上させるにはいいツールかも知れない。またマーケティングツールとしてデザインを評価する指標にはなるだろう。しかし、指標からは飛躍出来ない。
先日、お話させて頂いたIDEO出身のH先生も「UD 7原則」を例にとり同じ事をおしゃっる。
「キーワードからは発想できない」 「言葉が制約している」 「これを守ればいいわけではない」
特に日本人はガイドラインを好むという。昨年の国際ユニヴァーサルデザイン会議のカンファレンスでも話題にあがったが、欧州でも障がいの方に配慮したデザインはあるが、ガイドラインを制定したことはないそうだ。そもそも人間は様々な特性を持つもので、それを一定の基準に当てはめること自体がナンセンスだとの事。
ガイドラインを否定するわけではない。ただガイドラインからはデザインは生まれない。ガイドラインを起点にデザインをしない。そして、これらを踏まえてガイドラインは活用目的を明確にしていくことが必要だろう。


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