ユーザーイノベーション
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以前から、「空想生活」で人気の高かったアイデアが無印良品で製品化させたケースがありましたね。
昨年ですが、CEATECのカンファレンスで「空想生活」を運営する「エレファントデザイン」の西山社長がしきりに言っていたのが「ユーザーイノベーション」
その「ユーザーイノベーション」が「空想生活」で展開されているといいます。
「ユーザー(今はフリーのクリエーターが多い)」は「空想生活」に「製品アイデア」を投稿。そして「ユーザー」は「空想生活」にl投稿された「自分が欲しいと思うアイデア」に投票。一定の投票数が確保出来たとき、「空想生活」はメーカーに製造を発注し、、「空想生活」上で販売する。投票した「ユーザー」はそのまま顧客になる。
商品企画、デザイン、マーケティングまですべて「ユーザー」が主役。メーカーが担うのは開発製造のみ。イノベーションが完全にユーザーから発信されているということで「ユーザーイノベーション」
更には、この仕組みをメーカーに対しても提供しています。
「空想SELF」
自社の「製品アイデア」を「空想生活」上で公開。一定の投票を得られれば製品化。当然、投票が得られなければ製品化しない→リスクを回避できる。
西山社長は、最終的には完全にAUTOでこの仕組みをまわしたいとの事。
クリエーターが勝手に応募した製品アイデアに、ユーザーが勝手に投稿し、メーカーは一定規模の投票が得られたものを勝手に製品化し、販売する。「空想生活」は場を提供するだけで利益を得られる。「空想生活」には無人で動く仕組みがあるだけ。
同じようなビジネスモデルで来月FUJIFILMが「DESIGN GARDEN」というサービスを開始しますね。
「完全にAUTOでこの仕組みをまわしたい」 これが成立するにはいくつか条件があります。
1)投稿される「製品アイデア」は日用品、家電などに限定される。
投稿される「製品アイデア」は実現可能なものでないと意味がありません。複雑な要件が絡む最先端技術を用いた製品は、開発者との膨大な調整が必要です。さほど技術制約が少ない日用品に限定されるでしょう。
2)圧倒的な投稿数が必要
いくらクリエーターが投稿するとはいえ、あくまで個人レベル。全般的にクオリティは低くならざるを得ません。「数で勝負」ではありませんが、圧倒的な投稿数を確保すれば中には クオティが高いものも出てくるでしょう。
あとは製品化前に公開すること自体がリスクとする向きもあります。知らないうちに模倣されて販売される等々
いずれにせよ、従来のメーカー主導のモノづくりから飛躍できるかどうか、「ユーザーイノベーション」を定着できるかどうか、今後の動向が楽しみです。
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