ポートフォリオをきっかけに将来像を描く
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まず彼らのブログに掲載されている記事を一部紹介します。
「近年、横断的・学際的な分野を学ぶための大学教育が増えています。そのような中で、学生たちは、何を学び、何を得て、そしてその先にある自身の将来像を描きにくい現状があります。~中略~ ポートフォリオとは、個人の作品や活動をまとめた冊子で、自己紹介や就職活動の際に使われるものでもあります。そのポートフォリオの制作過程において、学生自身が自らのまなびを振り返り、将来像を描くことが可能なのではないかと考えたからです」
素晴らしい活動だと思う。
さらに有志というではないか。正式にカリキュラムに入れてもいいほどの深みが出ると思う。
さて、これを「会社」もしくは「事業部」に置き換えて考えてみる。
新規事業発掘に関わるケースがあるが、実はまさしくこれと同じ思考プロセスをたどる。「会社/事業部が今までやってきたことは何か?」 そしてそれを踏まえて「会社/事業部の強みは何か?」 更には「会社/事業部の強みが生きる新規参入領域はどこか?」 実際のビジネスの場面では更に複雑な要因が絡んで一筋縄ではいかないが、基本は同じであると思う。
たまたま手元にあるMac Power 3月号にもこんな記事が掲載されていた。
「デザインのアイデンティティをまとめるにあたり、過去分析としてパイオニア創業以来のデザインを振り返ってみることにしました ~」 抜粋:デザインスタジオのフィロソフィー 第23回・パイオニアデザイン株式会社
今回、皆さんが体験されたプロセスは今後様々な場面で応用できると思う。
これからの期待も込めて、ポートフォリオを見させていただいた印象をお伝えしたい。
一つ残念なのは、折角のプロセスがポートフォリオに表現されていなかったことだ。一部には表現されていたものがあるが、大半が活動(作品)の説明に終始していた。結果、従来のポートフォリオの枠を脱することが出来なかった。例えば、自分たちが検討した時間軸に沿って表現してみてはどうだろう。どんな風に自分の学びを振り返ったか? それと将来像をどんな風に結び付けたか? 整理しきれなくてもいい、混沌としたままになっていてもいい。一度、整理しきれないくらい考え抜いてはどうだろうか。そして、そのプロセスをそのまま表現するだけで価値がある。
実のところ、私自身もこう言いながら自分自身のことがよく見えていない。常に悩んでいる。大人なんて経験上得られた知識でなんとでもごまかしちゃうが、本質的には皆さんと変わっていないのだよ。
どうしても流行っているもの、華やかなものに心を奪われがちだが、結局は自分自身が生まれ育った環境からくるものが大きい。そして自分の心と対話してみて違和感があるか?夢中になれるかどうか?を考えてみると、意外と自分が目指すべき方向は身近なところにあったりする。
頑張ってください。応援しています。
>K先生
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今後ともどうぞよろしくお願いします。


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