2006年 12月 31日
デンマークの合理性
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自宅の大掃除を終えて、ホッと一息の写真。
埋もれていた家具がようやく姿を現しました (^~^;)
我が家では、デンマーク出身の建築家&デザイナー「アルネ・ヤコブセン」の「アリンコチェア」を使っています。(上写真:白い椅子)
1951年に発表されたものですが、現在でもFritz Hansenが当時のオリジナルのまま製造しています。
世界で初めて背と座を1枚の合板で作った椅子としても有名です。
薄いベニア「9枚」を重ねています。開発当初は、ところどころにクラックが見られ、それを隠すためにパテ埋めをし、またそのパテが目立つので「黒」に塗っていたそうです。このような形で真っ黒だったものですから、「蟻に似ているね」と言われ、この「アリンコチェア」というニックネームがついたようです。
合板成型のため非常に量産性に優れ、また機能的にも、一体成型によって背もたれの適度な「しなり」を実現しています。また、もともとは食堂用に作られた椅子。テーブルに収納するときに脚が「4本」だと隣の椅子の脚にぶつかるころから、脚を「3本」にしています。
デンマークらしい非常に合理的なアプローチ。
現在でも販売されていることが、この椅子のポテンシャルを端的に現していると思います。
合板成型を活用したデザインは、3年後の1954年 柳宗理のバタフライツールにも見られます。優れたアプローチはあっという間に伝播しますね。
それでは皆さん 良いお年を!
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by isoamu
| 2006-12-31 10:18
| デンマーク