2006年 12月 28日
新しい活動は「位置づけ」を明確に
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今日で「40歳」になります。
会社に入って17年。様々な経験をさせてもらいましたが、その中で最も印象に残っているのが「ユーザビリティ評価」 (操作性の検証)
その頃は会社にとっても初めての活動で、それこそ評価機材の選定から始まり、被験者募集、モデレーター、記録の仕方など、手探りで進めていました。
関連部門にユーザビリティ評価結果を報告に行くと、概ね以下のような反応
「うちでも既にやっているのに、何がちがうの?」(品質保証部門)
「なんでデザインセンターがそんなことやっているの? それより、かっこいいの考えて」(商品企画部門)
「あらを探すことせずに、イソムラも考えたら」(デザイン部門の一同僚)
感情的になった時もありましたが、本当に考えさせられました。
これらは「活動の位置づけ」「意義」「目的」など、肝となる部分の問いかけなのです。
「品質保証部門は社員による評価。自社製品に慣れた人の評価では客観性にかける」
「体系化された評価手法を導入することで、より詳細に問題点を抽出できる」
「問題は開発上流でクリアにすべき。そちらの方が改良コストを削減できる。デザイン開発に評価をリンクさせることで、これが可能になる。プロトが出来てからでは遅い。だからデザイン部門が行う」
「理想は、評価せずに最初から使いやすいモノが生まれる事。その為には、デザイナー自身が客観的に操作性を判断出来るスキルを有するべき。クリエィティブ機能と評価機能を分離しては実現できない」
「特定の担当者を攻撃しているわけではない。操作性の問題は「デザイン」「設計」「企画」などすべての部門に起因するのが殆ど。まずは関連部門間で問題を共有すべき」
などなど
活動の位置づけを懸命に考えたものですが、これが本当にいいトレーニングになりました。
現在の主業務は「先行開発デザイン」になりましたが、最初に考えるのはやはり「活動の位置づけ」 これを最初に整理するかしないかで、一緒に活動するメンバーのモチベーション、そして提案を受ける側の反応が変わってきます。
「そもそもデザインセンターが商品提案をする意義と目的は?」
「商品企画が提案するものとの違いは?」
これらを最初に提示しておくと、聞く側にすんなり内容が入っていきます。
コンシューマー商品の提案は、デザインで語れる領域が明確なので、さほど活動の位置づけを整理しなくとも受けいられるのですが、プロフェッショナル機器は、機能価値が大きく、デザインで何が貢献できるか定義が難しいところです。
ユーザビリティ評価は、今では私以外の専任者がつき、他部門からも一定の評価を得て 評価の依頼もくるようになりました。 感慨深いものがありますね。
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会社に入って17年。様々な経験をさせてもらいましたが、その中で最も印象に残っているのが「ユーザビリティ評価」 (操作性の検証)
その頃は会社にとっても初めての活動で、それこそ評価機材の選定から始まり、被験者募集、モデレーター、記録の仕方など、手探りで進めていました。
関連部門にユーザビリティ評価結果を報告に行くと、概ね以下のような反応
「うちでも既にやっているのに、何がちがうの?」(品質保証部門)
「なんでデザインセンターがそんなことやっているの? それより、かっこいいの考えて」(商品企画部門)
「あらを探すことせずに、イソムラも考えたら」(デザイン部門の一同僚)
感情的になった時もありましたが、本当に考えさせられました。
これらは「活動の位置づけ」「意義」「目的」など、肝となる部分の問いかけなのです。
「品質保証部門は社員による評価。自社製品に慣れた人の評価では客観性にかける」
「体系化された評価手法を導入することで、より詳細に問題点を抽出できる」
「問題は開発上流でクリアにすべき。そちらの方が改良コストを削減できる。デザイン開発に評価をリンクさせることで、これが可能になる。プロトが出来てからでは遅い。だからデザイン部門が行う」
「理想は、評価せずに最初から使いやすいモノが生まれる事。その為には、デザイナー自身が客観的に操作性を判断出来るスキルを有するべき。クリエィティブ機能と評価機能を分離しては実現できない」
「特定の担当者を攻撃しているわけではない。操作性の問題は「デザイン」「設計」「企画」などすべての部門に起因するのが殆ど。まずは関連部門間で問題を共有すべき」
などなど
活動の位置づけを懸命に考えたものですが、これが本当にいいトレーニングになりました。
現在の主業務は「先行開発デザイン」になりましたが、最初に考えるのはやはり「活動の位置づけ」 これを最初に整理するかしないかで、一緒に活動するメンバーのモチベーション、そして提案を受ける側の反応が変わってきます。
「そもそもデザインセンターが商品提案をする意義と目的は?」
「商品企画が提案するものとの違いは?」
これらを最初に提示しておくと、聞く側にすんなり内容が入っていきます。
コンシューマー商品の提案は、デザインで語れる領域が明確なので、さほど活動の位置づけを整理しなくとも受けいられるのですが、プロフェッショナル機器は、機能価値が大きく、デザインで何が貢献できるか定義が難しいところです。
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by isoamu
| 2006-12-28 02:19
| ユーザビリティ