2012年 12月 15日
電動車イスは危険な乗り物!?
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『電動車いすは、高齢者や体の不自由な人たちの手軽な移動手段として利用されています。 一方で、先月には静岡県藤枝市で88歳の男性が川に転落して死亡するなど、メーカーを通じて 国に寄せられた重大な事故の報告は、平成19年度以降、これまでに71件に上り、このうち38人 が亡くなっています。 今年度もすでに7人が亡くなっているため、消費者庁は事故を分析し、注意を呼びかけています。 〜中略〜 電動車いすは、昨年度までにおよそ60万台が出荷されて、普及が進んでおり、消費者庁は今後、 市町村や業界団体を通じて利用者に周知することにしています。』
引用元:NHKニュース
関連URL:消費者庁 News Release「電動車いすを使用中に死亡事故が発生しています!
日本でもよく見かけるようになった電動車いす。使いたいと思う高齢者も増えてきているようだが、周囲から”危険だから乗せない”と制止されるケースもあるようだ。特に高齢者の場合は重篤な怪我にもなりかねない。介護の現場では慎重にならざるをえないのもわかる。だがもう少し、本人の”活動したい”という気持ちをくみ取れないだろうか?
『「自分で運転する行為は、その人の“誇り”に通ずるので、自信の回復にも大きく影響するようです」といいます。また、「EV-monpal」の登場は、運転していない施設利用者の方々にも良い刺激となっているそうです。「モンパルに乗って意気揚々と外出される利用者の姿を目にすると、『今日はどちらに行くんですか?』と声をかけていらっしゃいます。小さなことに思えるかもしれませんが、それは、『人生に目的があっていいわね』『私も新しいものに触れたい。何か始めてみようかな』という“心の動き”だと感じています。夢を持つことにもつながっていると思います」』
引用元:Honda|次世代パーソナルモビリティ実証実験プログラム「EV-monpal」で高齢者の生活をもっと豊かに
例え最高時速6km/h(電動車いす)だとしても、移動する行為は自分を表現することと相違ない。それがQOLを向上するのであれば、なんとしても取り入れていきたい。例えば、未だ交通死亡事故を引き起こす自動車。それでも私たちはこのツールを手放すことはできない。”車に乗らない”という方も、物流に依存して生活していることを考えれば決して他人事ではない。自動車は、なんとしても使いこなさなければならないツールなのだ。
危険だからといって一蹴せず、もちろん安全性の確保に終わりはないが、電動車いすは使いこなすに値する素晴らしいツールのはずである。
by isoamu
| 2012-12-15 13:24
| 福祉