デザイナー版プロボノ「IN-HOUSE-OUT」
|

デザイナーによるプロボノ 「IN-HOUSE OUT」 が、 「視覚障害者クライミング世界選手権大会 2010」 の成功に大きな貢献を果たす
日本産業デザイン振興会の矢島さんから提示されたプレスリリースには”デザイナー版プロボノ”とあった。あーそういうことなんだ、とスッキリした覚えがある。ネーミングが活動の枠組みを決めうるんだなと改めて思った。
依頼を受けるには脆弱な体制だけれども、私自身はしばらくこのままでいいと思っている。今の緩やかな集まりの方が、この集まりにおけるそもそもの問題意識にあっている。
インハウスデザイナーも、今の世相にもれず、振りかえらざるをえない時期かもしれない。モノからコトへと価値の移行がさけばれて久しい。力動的陳腐化戦略の道具と化したデザインだが、一方で、依然として企業活動が生活の糧であるのは変わらない。いつの世も人は、こうした狭間の中で悩みをもち続けるものなのだ。というモヤッとしたなか活動がスタートした。そしてもう2年も続いているのだから、今の時代にあった何かがここにはあったのだと思う。
せめて企業活動の対極でありたい。利益ではなく理念。ヒエラルキーはなく全員がフラット。自立した個々が、自発的に集まり、責任を負う。意思決定のマネジメントを持たないから、全てに時間はかかるが、全員に納得感がある(はず) メンバーも不定、だからこそ常に新鮮。
「非効率でいこう」 そうやり続けられるだけで、もう目的は達成できている。