2011年 03月 29日
バリアフリートラベル(デンマーク編)5
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歩道に関しては及第点といったところでしょうか。アスファルトの代わりに石のボードを敷き詰めて車椅子、乳母車のために平滑面を用意しています。ただ所々にある小さな凹には要注意です。車椅子の前輪が簡単にスタックしてしまい、上肢に力が入らない車椅子ユーザーは簡単に車椅子から飛び出してしまいます。因にデンマーク人が使っている乳母車はどれもタイヤが分厚くサスペンションが効くなど大きな段差でも簡単に乗り越えられるようになっています。環境によって使うものにも影響がでているのかもしれません。
対称的に自転車は非常に恵まれています。コペンハーゲン市内の幹線道路には必ずといっていいほど自転車用道路が整備されています。バイク、電動車椅子など動力をもつモビリティも自転車用道路の使用を認められているようですが、車道と歩道から分離されていることで安心して走ることができるといいます。また自転車は電車にもそのまま乗り込むことができます。跳ね上げ式の椅子が取り付けられた車両には自転車の他にも乳母車、車椅子、電動三輪・四輪車、大きなスーツケースを持った乗客など多様な方々が利用しています。
日本で自転車を電車に持ち込むには、輪行袋に入れることが求められています。(参照:肩身の狭い日本の自転車)都心の混雑した電車内では他の乗客に迷惑がかかるからというのが理由のようですが、デンマークのようにモビリティ専用の車両を用意すれば、輪行袋に入れることなく気軽に自転車を持ち込め、かつ車椅子、乳母車など多様な利用方法が広がるように思います。公共交通にどうやって多様な利用者を包括していくか、安全性など様々な課題がありますが、同時に大きな可能性を秘めているように思います。
「バリアフリートラベル」(デンマーク編)
■ バリアフリートラベル 1
・疎外感のないアクセシビリティ
■ バリアフリートラベル 2
・まずは一言聞いてからサポート
■ バリアフリートラベル 3
・点字ブロックの柔軟性と統一性
■ バリアフリートラベル 4
・利用者が選べるサービス
「バリアフリートラベル」(韓国編)
■ バリアフリートラベル 1
・サポート(介助者)は”余裕を持った人数”と”同姓”であることが望ましい
・フライトチケットの手配時には”車イスの幅・種類”を伝えておく
■ バリアフリートラベル 2
・ホテル予約時には部屋の設備について詳細に確認する
■ バリアフリートラベル 3
・車イスの介助は”凸より凹”に注意
■ バリアフリートラベル 4
・移動は余裕をもって
■ バリアフリートラベル 5
・空港への往復は車をチャーター
■ バリアフリートラベル 6
・目の見えない方には常に”実況中継”を心がけて
■ バリアフリートラベル 7
・忘れ”視覚障がい者”に注意
■ バリアフリートラベル 8
・車イスで行けない所は、デジカメで伝えあおう
■ バリアフリートラベル 9
・目の見えない人へのメールは”音声読み上げ”に配慮して
■ バリアフリートラベル 10
・韓国のアクセシビリティはまだまだ発展途上
「バリアフリーテーマパーク」(TDL編)
■ バリアフリーテーマパーク 1
・多様な情報保証
■ バリアフリーテーマパーク 2
・ライドアトラクションのアクセシビリティ
■ バリアフリーテーマパーク 3
・サポートへの配慮
■ バリアフリーテーマパーク 4
・専用スペースの準備
by isoamu
| 2011-03-29 13:54
| ユニバーサルデザイン