2011年 02月 01日
違和感を捨てないこと
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![違和感を捨てないこと_f0015295_001347.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201101/25/95/f0015295_001347.jpg)
先日「社会イノベーター公志園」の決勝大会が行われました。かなりの盛況ぶりで会場はなかなかの熱気。いずれの社会起業家も原体験からの"違和感"を逃さず、実行に移している点が共通しています。"違和感"とは、社会に対して "これはおかしい" "どうにかしたい"など日常生活や仕事の中で感じた問題意識のこと。そして、始まりは小さな違和感でも、それらは全て大きな社会構造に起因していることに気づきます。よっていずれの発表者も、視点を大きく俯瞰させ社会構造の変革を志します。
さて、それにしても昨今、社会起業家が多くのメディアで取り上げられるようになりました。ビジネスの中でも頻出するブームワードになっています。こうなってくると、社会貢献のためには"起業しないといけない"ようにも思えてしまうけれども、そもそも普通に会社員であれば、それ自体が普通に社会貢献している、はず。どうも営利目的の企業活動というのは負の部分がとりただされるけれども、その従業員の生活を支えているという点で、かなりの社会貢献をしている。
因にボランティアは営利を目的としない社会貢献。ただ僕らがなぜボランティア活動をしうるかというと、会社員として一定の収入を得れているのに他ならない。この構図を直視しないで、企業活動自体を批判するのはリアリスティックに欠ける。
さて前述の「社会イノベーター公志園」ですが、これは甲子園で野球部員を地域と学校が一体となって応援するように、社会起業家を一般からのサポーターが応援するというフレームになっている。社会を変えるためには、社会起業家本人だけでなく周囲の協力が必要。これは予め仕組みの中に周囲からの協力(応援)を設計しておくことで、社会を変える大きなムーブメントに育つことを志向しています。起業するのも社会貢献の一つ、その社会起業家を応援するのも社会貢献の一つ、そしてきっと、日々の生活を少しづつ変えていくのも社会貢献のはず。
起業などの大きな負荷を伴う取り組み方に固執すると、社会問題が身体感覚から乖離してしまうような気がする。大上段に社会問題を捉えるのではなく、日常生活と仕事の場面から問題を紐解いていくのが、結局は大きな社会問題に繋がる。答えは、かなり身近なところにあると思う。
社会起業家が最初にもった"違和感"のように。
挑戦者の一人「ケアプロ」の社長がNHK総合 Bizスポに紹介されています。
[動画]新たな起業の波 ~社会起業家という選択~
by isoamu
| 2011-02-01 22:33
| 他