保育ママ 〜連携する児童保育〜
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オーデンセから車で40分程にある保育ママを訪問した。保育ママとは3歳未満の子供を自宅で預かるという制度だが、女性の社会進出を背景に生まれたという。月平均23,000クローネの収入のほか様々な控除(固定資産の減税など)が受けられる(預ける親の負担は1ヶ月最大2700クローネ)営業時間は6:30ー16:30。1軒あたり最大5人の子供をみることができるが、なんらか障害を持った子供は2人分としてカウントされる(重度障がい児は、専用の保育ママ&幼稚園が用意されている)


保育ママになるためには一定の条件がある。3週間の講習と毎年および6年毎の定期講習、また受け入れる自宅に対しても遊び部屋の設置(上写真)、部屋の広さ等の規定もある。業務を開始する際には市当局による室内チェックが入る。また受け入れ時には、オーブンを開けられないようにする、暖炉を使わないようにするなどの安全対策も行う。他にも、他の子供と一緒に遊べているかなどの社会性、子供が安心して過ごせる雰囲気作りなどに気を配るという。市当局による定期巡回も行われる。ペタゴー(ソーシャルケアマネージャー)3名が地域における160名の保育ママを管理しているという。
保育ママ、幼稚園、国民学校(日本でいう小中学校)間での連携も図られている。幼稚園での会合(月一回)、地域の保育ママ同士の会合(週一回)などで教育方針の統一、教育方法の申し送りなどを随時行い、子供の進級時に戸惑いがないように配慮している。また子供に対しても、幼稚園に体験入学(月一回、集団生活への適応)させるなどソフトランディングを図る。
日本でも類似する機能はあるが、待機児童が問題になるなどまだ十分な受け入れ態勢が整っていないのが課題だろうか(ここは勉強不足)
参考
・デンマークの教育/障害児教育
・スウェーデン、デンマークに学ぶ高齢化社会の消費拡大