ユニバーサルベンチャー・ビジネスプランコンテスト
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「片手で使えるライター、曲がるストロー、電話機、ウォシュレット、エレベーターの鏡、駅・電車内での情報案内表示、銀行や役所などの受付番号表示などなど、これらは障がいがある方のために、と作られたものです。 でも、今となっては誰の生活にも欠かせない存在となっています。」
出典元:ユニバーサルベンチャー・ビジネスプランコンテスト
と、私の講演の定番がここでも語られているが、こういう意識転換が広がることは好ましいと思う。
因にデンマークでは、潤沢な福祉財源を背景に手厚い介助が障がい者に提供されている。そして、更なる環境改善の要求はデンマーク政府に向けられる。彼らにとっての障がい者サービスは、国から勝ち取っていくものなのだ。一方、日本の障がい者は多くのボランティアに支えられている。これが、国民に多くの創意工夫(福祉施設の採算性等々)を要求することとなる。日本の社会福祉法人においては、単なる介助サービスの提供に留まらず、ビジネス(事業の持続維持)としての成立が当然視野に入ってくる。日本における障がい者福祉は、国から勝ち取る部分もあるが、それに加え国民の当事者意識が強いように思う。
デンマークの福祉財源も無限ではない。リーマンショックの影響を受け、介助等の認定基準は厳しくなってきたという。いずれ国でなく、介助を受給している当事者側にも何かしらの創意工夫が求められてくるのではないか。いずれ日本の取り組みがベンチマークになるように思う。
昨年のユニバーサルベンチャー・ビジネスプランコンテストの受賞事業をみると、理想へは長い道のりを感じざるを得ないが、まだまだスタートしたばかり。私的には日本理化学工業㈱と㈱スワン がダントツの典型事例、私の憧れでもあります。