光
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オースフ市内にある音楽ホールにルイスポールセンの照明がずらりと並ぶ。それにしてもデンマークは本当によくペンダントを使う。しかも、かなり控えめな光で低い位置に。日本は天井に蛍光灯を取り付け室内全体を照らすが、こちらは光源を敢えて視界に入れ柔らかく室内を灯す。
キャンドルもよく使う国だ。スーパー等でも大量に売られているが、なぜそんなにキャンドルが好きなのかと聞くと「チャーミングで、ウォーミーで落ち着く感じがするでしょ」と通り一辺倒の返事が返ってくる。まあ習慣になっているんだろうから、どうして?と問われたとしても、そんなところになるのだろう。
そもそもキャンドルは、周囲を照らすためではなく、揺らぐ光自体を愛でるものだ。明らかに視界に入れるペンダントとともに、彼らにとって室内光源は、その光自体を楽しむためのものなのかもしれない。冬は長く、そして日は短い。日が暮れた住宅の窓から見えるウォーミーなペンダントは、彼らにとって暖かさの象徴でもあるように感じる。