2010年 01月 27日
連帯と個別最適化
|
全ての授業が、非常にスローペース。月曜日の授業の1つは、障がいをもつ学生と一緒に音楽に合わせて踊るというもの(ニュアンスとしてはリハビリに近いか)。健常の生徒の一人は車イスに乗って参加していたのだが「私には(この運動は)不十分なんだけど、彼らにとっては難しいからね。しょうがないわ。だから車イスを使って楽しむようにしているの」とのこと。
別の授業で教官に「このカリキュラムにゴールはあるのか?」という質問をしたところ「生徒のレベルが低い(この言葉自体を躊躇っていたが)だから少しづつ、生徒の状態を見ながら授業を組み立てていきたいと思っている。」
ここでは障がい者のペースに合わせていくしかない。しかし自分のレベルに合わない授業では満足感を得られない。インクルーシブによる一体感の喜びもあるが、それでは全ての人を満足させることはできない。一方で、それぞれが全体最適化を考えないと集団としては破綻する。ある部分では集団に貢献するのも必要だろう。連帯すべきもの、個々に用意されるべきもの、これらをどう両立させていくのか。
昨日の社会心理学の授業は、施設内のコテージを借りきっての合宿だったのだが、一夜明けて、朝食を共にし、コテージの掃除をして本日はおしまい(;^_^A 因にこの授業には障害者がいない(授業開始の1時間程度同席するのみ)に関わらず、非常にゆったりとしたペース。ただ通常の学校は忙しいと学生はいっていた。しかし彼らにとっての忙しさと私の忙しさとはそもそもレベルが違うんだろうな。日本の生活習慣が染み付いている私にとっては日々が戸惑いばかりです。
by isoamu
| 2010-01-27 19:35
| デンマーク