2010年 01月 15日
情報保証
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デンマーク語で書かれたプログラムの案内(上写真)。全く分かりませんが、拒否反応は無くなってきました( ̄- ̄;) 分からなければ、アシスタントティーチャー(デンマーク人)が、やさしく教えてくれます。私と比べ20歳も下の若者に感謝。ここでは誰かの世話にならなければ何も出来ない小さな子供と一緒で、前職のポジションも今までのキャリアも全く関係ありません。
「社会倫理(ターミナルケア、尊厳死等々)」「文化論」「福祉政策」など興味ある内容もあるのだが、生徒同士によるデンマーク語での議論を前提に進める授業は、教師側も日本人の受け入れに及び腰だ。日本でも打ち合わせの中に外国人がいることがあったが、議論が白熱すると、完全な情報提供(通訳)するのは不可能で、つい放ってしまったことを思い出す。今は完全にその立場に置かれているわけです。
運営側が完全に情報保証すべきなのかというと、そうとも思えない。通訳者をつける人工などそれなりの費用もかかる。視聴覚障がい、発声障がいであれば話は別だが、本人の努力でカバーできるものであれば、それを期待すべきと思う。今は最低限必要な情報だけ提供してもらえればいい。
結局、私が受講するプログラム(申請中)は「映像編集」「デンマーク ユーザー イノベーション(福祉用具の使い勝手の調査研究)」「ロボット制作を通じたコーチングメソッド」「障害者との体感ミュージック」「近隣散策(?)」等々。大きな期待が出来ないものもあるが、講師によれば、それぞれのプログラムを通じて、学校の理念である「尊厳」「連帯」「自己決定」を体現するのが主目的だという。
因に「デンマーク ユーザー イノベーション」の授業は、ここで共同生活する障がい者からニーズを探りだす。デンマーク内の研究機関、デザイン機関とのコラボレーションも計画されているということだが、思えば、ここはエスノグラフィーを地でいく環境なんじゃないかと思う。エキスパートユーザーである障がい者が、この生活空間の中に既にいる。通常の調査では限られた時間空間の中で課題抽出を行うが、ここは全ての生活から課題を形成できる。この場自体が、大きなアドバンテージを持っているように思う。
by isoamu
| 2010-01-15 01:35
| デンマーク