2009年 11月 13日
今後の仕事について
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ユニバーサルデザインに配慮したデザインと建築(妻のスキル)をしていきたいのだが、これを進めるにあたり、二つの事業を並行して取り組んでいきたいと思っている。一つ目が高齢者、障害者に配慮したリノベーション設計事業、もう一つがデザインと建築の請負及びコンサルティング事業。
既知の通り日本は超高齢者社会(※1)だが、厚労省は福祉費の抑制のため、介護を対応型から予防型に移行する施策をとっている。メタボ検診、高齢者向健康増進プログラム等々がその一環だが、住環境においても予防的な改修が求められてくるように思う。現在のいわゆる”バリアフリー改修”は要介護・要支援認定が前提という”対応型”のものだが、そもそも介護状態にならないための”予防型”住環境整備という視点だ(※2)
北欧ではハードウェア(段差を無くす等々)に留まらず、高齢者が地域と接点を持てるよう、共同食堂など対話を生むスペースをもったコレクティブハウスが普及しつつあるときく。また50歳代から入居できる高齢者住宅が無償で供給されるなど、まだ元気な内から地域でのコミュニティ作りができる施策がとられている。予防型住環境とは、こうした人との繋がりを生み出し、いかに活力をもって生活できるかの観点も必要だ。一つ目のリノベーション設計事業は、これらを踏まえた提案ができるようにしたい。因に、来年1月からのデンマーク留学は、この思いに沿った調査研究を行い、北欧の先駆事例を取り入れたベストソリューションに繋げていこうと考えている。
さてリノベーション設計は顧客の趣味嗜好・家族構成・住み方・生き方など個々の事情に合わせてきめ細かく対応していく必要があるが、これはユーザーリサーチを兼ねられるのではないかと考えている。
二つ目の「デザインと建築の請負及びコンサルティング事業」は、リノベーション設計を通じて得られた”気づき”を基にした提案力を特徴としていきたい。生理的機能・身体的機能・感覚的機能・知的精神的機能が重層的に衰える後期高齢者は、多種多様なニーズが存在するはずだ。ここに新たな商品・サービスの可能性が秘められているように思う。
ライター、ウォシュレット、合板&FRP製の家具等々 福祉用具から一般製品が生まれた事例は枚挙にいとまがないが、こうしたいわゆる弱者のサニーサイドに着目したイノベーションは、弱者、強者という上下関係を変え、フラットな関係構築に繋がるはずだ。こうしたプロセスが、あるべき共生社会への一助になるのではと思っている。
従来のデザイン・建築事務所のビジネスモデルは案件毎にリサーチが必要だが、私は(リノベーション設計事業を通じて)既にリサーチ済で、且つユーザーニーズを把握しているというビジネスモデルを確立したい。ユーザーと企業との架け橋であることを心がけ、デザイン&建築事務所(制作機能)とリサーチ会社(調査機能)を統合したような体制を構築したい。
来年1月早々に株式会社を立ち上げ、まずは対応型リノベーション(手すり、トイレ改修等々)からスタートする。同時に北欧の事例を基にしたリノベーションのアセスメントツールの開発も進める。帰国後は今までのキャリアを活かしたデザイン、建築の仕事を少しづつ獲得していきながら、前述の制作機能と調査機能の相乗効果を図っていきたい。
今は福祉業界のお勉強のため、私はホームヘルパー2級のスクールに通い、妻は福祉住環境コーディネーター2級の試験勉強。あとは株式会社設立にむけて定款、登記申請など諸々の事務作業を進めている。
※1)超高齢化社会とは総人口に対して65歳以上が21%超のことをいう。日本は2008年10月1日現在で22.1%
※2)全国の高齢者対応改修に8兆円、それによる福祉費削減が19兆円という試算がある。
既知の通り日本は超高齢者社会(※1)だが、厚労省は福祉費の抑制のため、介護を対応型から予防型に移行する施策をとっている。メタボ検診、高齢者向健康増進プログラム等々がその一環だが、住環境においても予防的な改修が求められてくるように思う。現在のいわゆる”バリアフリー改修”は要介護・要支援認定が前提という”対応型”のものだが、そもそも介護状態にならないための”予防型”住環境整備という視点だ(※2)
北欧ではハードウェア(段差を無くす等々)に留まらず、高齢者が地域と接点を持てるよう、共同食堂など対話を生むスペースをもったコレクティブハウスが普及しつつあるときく。また50歳代から入居できる高齢者住宅が無償で供給されるなど、まだ元気な内から地域でのコミュニティ作りができる施策がとられている。予防型住環境とは、こうした人との繋がりを生み出し、いかに活力をもって生活できるかの観点も必要だ。一つ目のリノベーション設計事業は、これらを踏まえた提案ができるようにしたい。因に、来年1月からのデンマーク留学は、この思いに沿った調査研究を行い、北欧の先駆事例を取り入れたベストソリューションに繋げていこうと考えている。
さてリノベーション設計は顧客の趣味嗜好・家族構成・住み方・生き方など個々の事情に合わせてきめ細かく対応していく必要があるが、これはユーザーリサーチを兼ねられるのではないかと考えている。
二つ目の「デザインと建築の請負及びコンサルティング事業」は、リノベーション設計を通じて得られた”気づき”を基にした提案力を特徴としていきたい。生理的機能・身体的機能・感覚的機能・知的精神的機能が重層的に衰える後期高齢者は、多種多様なニーズが存在するはずだ。ここに新たな商品・サービスの可能性が秘められているように思う。
ライター、ウォシュレット、合板&FRP製の家具等々 福祉用具から一般製品が生まれた事例は枚挙にいとまがないが、こうしたいわゆる弱者のサニーサイドに着目したイノベーションは、弱者、強者という上下関係を変え、フラットな関係構築に繋がるはずだ。こうしたプロセスが、あるべき共生社会への一助になるのではと思っている。
従来のデザイン・建築事務所のビジネスモデルは案件毎にリサーチが必要だが、私は(リノベーション設計事業を通じて)既にリサーチ済で、且つユーザーニーズを把握しているというビジネスモデルを確立したい。ユーザーと企業との架け橋であることを心がけ、デザイン&建築事務所(制作機能)とリサーチ会社(調査機能)を統合したような体制を構築したい。
来年1月早々に株式会社を立ち上げ、まずは対応型リノベーション(手すり、トイレ改修等々)からスタートする。同時に北欧の事例を基にしたリノベーションのアセスメントツールの開発も進める。帰国後は今までのキャリアを活かしたデザイン、建築の仕事を少しづつ獲得していきながら、前述の制作機能と調査機能の相乗効果を図っていきたい。
今は福祉業界のお勉強のため、私はホームヘルパー2級のスクールに通い、妻は福祉住環境コーディネーター2級の試験勉強。あとは株式会社設立にむけて定款、登記申請など諸々の事務作業を進めている。
※1)超高齢化社会とは総人口に対して65歳以上が21%超のことをいう。日本は2008年10月1日現在で22.1%
※2)全国の高齢者対応改修に8兆円、それによる福祉費削減が19兆円という試算がある。
by isoamu
| 2009-11-13 00:04
| ソリューション