ソーシャルエンターテインメント
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仲間たちと協同をはじめた、あるNPO法人の代表も、視覚障がい者の社会参加の促進と、その先にはフラットな関係構築を志向するが、主たるターゲット特性※が視覚障がい者であることがDIDとの大きな違いであろうか。(※健常者をターゲットから外しているわけでないが、DIDほど広いターゲット特性ではないように思う)
どちらも少人数単位の体験プログラム(参加料)が利益の源泉だが、個々のグループにスタッフが張付くため回転率は上がらず、採算性向上はなかなか難しい。しかし、DIDは、ターゲット特性の一般化に加え、”真っ暗な中で過ごす?!”という体験が想像しやすく興味を惹き誰でも参加できる敷居の低さを感じる。そこがソーシャルエンターテインメントたる所以だろう。
フラットな関係構築に向けた啓発の為には、体験させるのが最も効果的なはずだが、まずはその入り口に立ってもらわなければ意味がない。極力、間口は広く、そして敷居は低くあるべきだ。一見、理念から遠く、不謹慎な印象を与え、本来意図した事が伝わらないリスクもあろうが、より多くの人に影響を与えてこその活動のはずだ。段階的にステップを踏んでいく事でいいように思う。
先日、共生社会実現を目指すNPO法人の運営に携わる方々との対話を持ったが、問題意識はほぼ共通していた。そして、DIDのようにソーシャルエンターテインメントたるべく、一般化していくためには、デザインは有効な手段になりえるはずだ。
因にDIDのグラフィックは水野学氏 ご存知でしたか?