ディスレクシア
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精神的な病など見た目で判断できない特性を持った方には、なかなか生きにくい社会だ。先日お会いした「ディスレクシア(読字障がい)」をもつ南雲明彦さんは、半生を振り返り周囲の理解が得られない事による苦労を語る。
「ディスレクシア」というのは、文字がにじみ、ゆがみ、読み取れない。文字を書くとマスからはみ出すという障害だ。本人自身も最初はそれが障害ではなく、近眼など目の病気であると考えた。しかし目には全く異常が認められない。周囲は文字を真剣に読もうとしていない、”単に怠けているだけ”だと言われ、様々な苦労をしてきたという。
たまたまディスレクシアという障害の普及活動をするNPO法人と出会い、自分がそういう障害だということを知る。実は発現率は以外と多い。日本で5%、英語圏では10-20%にのぼる。トム・クルーズも自身がディスレクシアであることを公開している。更に、聴覚過敏という耳に入ってくる音が全て均等に入ってきてしまうという障害も持っているという。テスト中の静かな中でも鉛筆の音が気になって集中できないのだそうだ。
いろんな特性の方が住みやすい社会のためには、障害それぞれの特性を理解する必要がある。北米ではディスレクシアの認知は進んでいるようだ。南雲さんは日本での認知拡大のため全国で講演活動をしているという。