強みは弱さの認識から
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障がい者の中で”もっともなりたくない”のは、視覚障がい者だという。しかし逆に社会進出が一番進んでいるのは、日本の歴史を紐解いてみても、明らかに視覚障がい者なのだそうだ。
古来、日本文化の伝承者としての役割を担った琵琶法師は視覚障がい者が多かった。文盲(文字が読めない)が多かった時代は、語り部である琵琶法師がメディアとして機能していた。視覚障がい者は視覚情報の代替えとして聴覚情報の記憶に長けていた。だからこそ、その役割発揮ができていたのかもしれない。
自分の”強み”を見出すことは、まずは自分の”弱み”を見出すことが先なんじゃないだろうか。いわゆる一般呼称で表される障害は、その殆どが回復するものではないが、この可能性が絞られた状況だからこそ、”強み”が見出されるのかもしれない。