死ぬ間際のデザイン
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ある高齢者施設の経営に携わる方から伺ったお話しです。だからこそ高齢者には豊かで美しい環境が必要だとおっしゃいます。
身体的自立が困難となり、福祉用具の使用を医者から勧められる。例えば歩行器は、外出先で使うものであるにも関わらず無機質で素っ気ない。折角、おしゃれをして、お化粧をして外出しようとしているのに歩行器を見た瞬間、興ざめされるそうです。
口紅を塗らなくなった高齢者は死期が早まるといいます。身なりは、その人の本質ではありませんが、人に美しく見られたいという気持ちは生きるチカラに繋がります。長い人生の中で、実は高齢者こそ美しくあるべきなのかもしれません。
ここにデザインがすべきことがまだまだ残されているように思います。