共用品ネット
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先日、共用品ネットの活動発表会が行われました。私が所属する「気配りアフリープロジェクト」では、ハードウェアとソフトウェア(施設、製品、サービス)のユニバーサルデザインだけでなく、ヒューマンウェア(人の気配り)のユニバーサルデザインに着目し、いろんな特性の方への気配り方法を啓発する活動を行っている。
ヒューマンウェアのユニバーサルデザインについては、官公庁、地方自治体から各種ガイダンス(障がい者に対するサポート方法)が提供されている(参照:下リンク)。また航空業界、輸送業界においては”人によるサービス”がコアビジネスに密接に関係することから、様々な取り組みがなされている。しかし、そのほとんどが方法論に留まり、そのサポートが必要な背景が実感できない。そこで本プロジェクトでは、耳の聞こえない方、目の見えない方、車いすの方のリアルで、ちょっと微笑ましい体験談をもとに「こんなことがあったけど、こういう風に接してくれるとありがたい」というように伝える事を検討している。
既に、ホームページ(きくばりあふりー)を開設し体験談と気配り方法を公開しているが、より広くいろんな方に知って頂くため、様々なメディアを活用した水平展開を検討している。その一つに本の出版を考えている。

「気配りアフリープロジェクト」は、いろんな特性(視聴覚障がい、車いす、老若男女)、国籍もさまざま(フランス人など)、職業も一般職から社長、デザイナーから編集者などバラエティ豊かなメンバーで構成されている。実はこのメンバー構成自体が、ユニバーサルデザインを自ら体現しなければならない状況下にあるといえる。毎月1回の会合では日本語、英語、フランス語、手話を駆使しマルチバイリンガルに進めてはいけない状況で、苦労しながら会議を進めている。私も司会、英語通訳(加えてつたない創作手話)を同時に行うときなど、もう無理。今回の発表会では、こうした会議での様子とそれに伴う気配りの方法を紹介した。

さて共用品ネットでは、プロジェクトごと様々な取り組みが進められているが、官公庁、企業が取り組まない事業横断的、また普段の生活に関するものが多く、市民団体だからこその存在感をしめているように思う。上の写真はその典型事例で、クレジットカードに点字を織り込むことをISO国際標準に制定させた事例だ。既に活動を初めて十数年、今後の成果に期待して欲しい。
官公庁が提供するサポートガイダンス事例
・うれしいキモチ(内閣府政策統括官 共生社会政策担当 障害者施策)
・身近なバリアフリーハンドブック(東京都都市整備局)
・障害のある方への接遇マニュアル(東京都福祉保健局)
企業のヒューマンウェア事例
・ヒューマンウェア(JALのユニバーサルデザイン) イソムラ式
会議のユニバーサルデザイン配慮
・IAUD「会議のUD公開します」(IAUD会員限定)



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